というかこれ書いてるのは今日に日付変わった直後の0時30分。日記も兼ねてる雑記にしては早すぎるような……まぁ今日は大沢在昌の「新宿鮫2 毒猿」を読み終えた記念にその話でもしましょう。ちなみに「新宿鮫」は買ってからわりと早めに読んじゃって、紹介する機会を失ってしまいました。(汗)(おとつい読み終わりました)

で、直木賞を受賞したことで有名なシリーズ「新宿鮫」の第2弾。著者はハードボイルド小説を中心に書いている作家、大沢在昌。実際に受賞したのは「新宿鮫4 無間人形」なんですが、今作も面白いですよ。シリーズ内での評価が、かなり高い作品です。

現在、新宿鮫シリーズは「新宿鮫8 風化水脈」まで出ています。実は7と8は作品の発表順はそのままでも、シリーズ内の時系列では逆(8の後に7が起きたことになっている)というややこしいのもありますが、1~6まではそのまま発表順→シリーズ内時系列順になっているので安心。今回は前作からかなりのスケールアップが施されています。

「歌舞伎町の女・奈美。孤独な彼女が心惹かれる外国人・楊は、謎の影を持つ男だった。 一方、「新宿鮫」と恐れられる新宿署刑事・鮫島は、完璧な「職業兇手」(殺し屋)が 台湾から潜入していることを知る。 「毒猿」と呼ばれる男が動きはじめた刹那、新宿を戦慄が襲う! 鮫島は、恐るべき”人間凶器”の暴走を止められるのか? 奈美の運命は……。 圧倒的な興奮と感動が再び!」 (光文社文庫版あらすじから引用)

という訳で毒猿の正体が誰かこの時点で分かると思うんですが(笑)、今作のメインはそういうことじゃないんですよ。(というか「新宿鮫」自体、ストーリーに身を任せて、独特の雰囲気を楽しむ作品だと思っています)今回はバリバリのアクション物へと仕立てあげています。意識したのが「ターミネーター」とのことらしいんで、大体どんな感じが想像つくかと。毒猿が最強過ぎてやばいですね。非現実なキャラですがバトロワの桐山和雄に繋がる部分もあるので、自分にとっては大変受け入れやすいキャラでした。

前作は警察側という立場の鮫島と、それを見守る警察オタクの男視点を交互に出していましたが、メインは鮫島視点一本だったので、大変読みやすかったです。しかし今作はメインラインが2本あって、最後に一つに纏まるタイプです。奈美と毒猿に狙われた男で1本。警察側である鮫島で1本。後半入ってから鮫島がやや陰が薄くなってるかなといった感想を持ちましたけど。奈美と毒猿に狙われた男側のシーンが印象的すぎて……中盤ぐらいから最後まで、かなり密度の濃い緊迫したシーンが続いてやや疲れることを請け合い。400ページ以上あるので相当、長丁場になります。

ストーリー面から考えると毒猿が本性出すのがやや遅い……かな?と。台湾から毒猿を追って来た刑事、郭栄民(かく・えいみん)が正体をばらして、鮫島達に毒猿の情報を教えるのが若干遅いのが原因かも。あ、ちなみにあらすじで「新宿を戦慄が襲う!」となっているのは、毒猿1人のせいではありません。実は狙われている男が○○○で……(想像つくと思うので以下略)、この設定が後半かなり大きすぎる影響を与えます。

ラストはとても切なかったです……奈美さん、どうか幸せになってください。(涙)前作と比べ尾を引くようなラストで、ちょっと悲しい感じです。これも感動なんでしょうか? かなり謎。