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世界設定

魔法使いの歴史

出来事
200X

 ある日突然、ごく少数の人間において、後に「魔法」と呼ばれる力を使うことができるようになる。物理法則を無視しあらゆる観念や常識を覆す力に、政治・経済等世界のあらゆるバランスが崩壊した。魔法犯罪も急増し、わずか数ヶ月で少数の「魔法使い」が大多数の「普通の人間」を支配する構図が完成する。

 まもなく大多数の普通の人間が結束し、世界中で魔法使いを粛清する「魔術師狩り」と呼ばれる現象が発生し、後に「暗黒時代」と呼ばれることになる。

 これに対抗して一人の魔法使いが仲間達を束ねて、世界的な魔術師の組織「世界魔術師連盟」を創設した。連盟結成以降、魔法の研究が進み、もはや魔法使いは普通の人間にとって絶対的な存在となった。

20XX その1

 連盟の創始者でありトップである事務総長の命令で行われていた世界的な調査で「アーヴァルノーヴ」と現在呼ばれている宝珠が発見される。珠と言いつつ実態は超高密度のエーテル集合体であり、古びた容器に入って地下深くに埋っていた。何故、このような物が地中に埋っていたのかは未だ分かっていない。

 年内にアーヴァルノーヴの解呪が、連盟の事務総長によって秘密裏に行われる。その結果、太平洋沖にて大陸が「出現」した。大きさはオーストラリア大陸を一回り小さくした程度。驚愕すべきことに大陸そのものが高度数百メートルにおいて「浮遊」していることが確認される。

 世の権力者がこの新大陸の所有権を巡って外交を繰り広げるのを連盟の事務総長がすぐさま抑え、ほぼ強制的に世界魔術師連盟の監視下に置かれる。これをもって連盟による事実上の支配が始まる。

20XX その2

 世界魔術師連盟より全世界の魔法使いに新大陸への強制移住計画を発表。新大陸は魔法使いの土地となり、普通の人々の世界からは魔法使いは消え去り始める。ただし当然ながら反発もあり、なかなか進まず。

20XX その3

 新大陸は1つの統一国家として統治されることになっていたが、人種・宗教・文化等あらゆることが違う人間が集まったことで、新大陸上でいくつもの団体(「国」と名乗って独立した団体もあった)による戦争が始まる。

 基本的に新大陸が戦場になったが、世界中の国々の人々が戦ったこと、間接的に世界各国が支援したことから「第3次世界大戦」と呼ばれるようになる。

 この戦争中に世界魔術師連盟を母体とする団体が大陸の周囲をアーヴァルノーヴの魔力を用いて作った障壁で覆い、物理的に遮断する。同じ星の上ながら、魔法使いの人々と普通の人々の世界が分けられる状況となる。

2XXX その1

 数十年に及ぶ大戦争を乗り越え世界魔術師連盟を母体とする団体が新大陸を統一。しかし外界に魔法攻撃が加えられたり、逆に核兵器等が新大陸に持ち込まれたりと、かなりの後遺症を残すことになった。また新大陸の被害も非常に大きかった。

 連盟は新大陸の名前を、大陸を封印していた珠の名前から「アーヴァルノーヴ大陸」とする。同時に世界魔術士連盟は「アーヴァルノーヴ王国」と団体から国へと変化。立憲君主制をとったため最初は批判も出たが、連盟の事務総長こと国王と議会が上手く政策を展開し、結局、現在にいたるまで王と議会による政治が続いている。

 また鎖国を発表する。これにより浮遊大陸と外界の交流はほぼ完全に絶たれる。

2XXX その2

 2XXX年、すなわち現在。戦争の跡はほとんど消え去り、魔法の力をフルに生かして豊かな暮らしを人々は送っている。

国家設定

アーヴァルノーヴ大陸出現後、第3次世界大戦を経て大陸統一を成し遂げた。正式名称は「アーヴァルノーヴ王国」。「世界魔術士連盟」が母体。国王は「世界魔術士連盟」の事務総長がそのまま就任。一応「王国」となっているものの、議会中心で政治は行われ、比較的平穏に発展している。首都はデン・オムジーク。

「国王」も一応議会に対する力はあり、多忙な事務を国内トップクラスの魔術師が補佐する。対して議会は国王に対する罷免権も持っているのだが、歴史上行使されたことは一度もない。また国王選挙も数年に一度実施しているが、現国王は一度も敗れたことが無い。よって国の創設当時から数百年の間、国王は変わっていないことになる。常識からすると色々な意味で矛盾があるように思われるが、寿命については国王はその高すぎる魔力によって半ば不老状態になっているとされ、現在数百歳というオチがつく。

また外界の各国に大使館や領事館が存在する。普通のそれとは異なり、外界における「目覚めた」魔法使いの調査や護送・輸入する品物のリストアップ・情報収集なども業務に含まれるのが特徴。王国の外交官は王国で唯一外界との接点がある職業であるため、地上人にとって最も人気がある。しかし表向き外交官ということになっているが、護送に抵抗したり犯罪を犯す魔法使いの鎮圧、あるいは他国のスパイを粛清したり等、後ろ暗い仕事もしているため、軍人や警察のような色合いも兼ね備えている。

気候は魔法によって完全に管理され、大陸の区画によってガラリと異なるが、首都デン・オムジークや学園のあるエクセリー付近は四季が存在する程度の温度変化があるように設定されている。(とはいえ魔法使いで最大派閥の日本人がこれを推し進めたため、他の地域出身者による批判も根強い)

人口は10万人前後。天上人が大部分を占めるが、地上で目覚める者が年間数百人程度やってくる。これまでの調査により魔法使いは環太平洋地域に誕生することが多いとされており、日本や太平洋上の島々、北アメリカ大陸西海岸にルーツがある者が多い。現在アーヴァルノーヴ国籍と元の国家(2世は両親の国籍のうちどちらか)の国籍を併用する形になっているが、近頃は地上系天上人の3世も誕生してきており、元の国家にほとんど関わりを持たないため色々と問題も起きてきている。人種差別や宗教差別等も表向きは無くなったが、裏ではまだまだ残っており、何かしらの事件もよく起きている。

通貨はアーヴァルノーヴ・ドルを使用。公用言語は日本語・英語・スペイン語。ただし日常では色んな言語が飛び交う上に、魔法使い同士の公用語とも言うべき魔法語による筆記・会話も頻繁に行われている。

なお戦争中に現在の首都デン・オムジークの近郊で大規模な集落跡が見つかったことをきっかけに、かつて文明と呼べるようなものが存在したことが明らかになっている。それらの研究は、そもそもの出自からして謎に包まれているアーヴァルノーヴ大陸を紐解く鍵として、国の全面的バックアップの下、精力的に推し進めてられている。また現在の大陸の地名の多くが古代文明で呼ばれていた地名に合わせられている。

プログラム会場設定

今回プログラム会場となるのは、第3次世界大戦時に最後までアーヴァルノーヴ王国と戦った「ロッソ共和国」の首都「メドネイア」全域。当然ながら大きさは相当なもの。海と見間違えるような巨大な湖の中に島があり、その上に首都は存在する。

島の周りには巨大な魔法による障壁が存在し、完全に遮断されている。この国の末期に開発された兵器によって、大陸を覆う魔法障壁の一部を吸収して、再利用したもの。(実は大陸を覆う魔法障壁に1箇所だけ穴が開いているのもこれが原因)首都陥落寸前に使われ、篭城戦に持ちこまれた経緯がある。だが現実には首都陥落していることから、何らかの手段をもって突破したものと見られる。プログラムにおいては最強の防御壁となり、内部からの脱出及び外部からの介入を防ぐ。

「ロッソ共和国」は魔法使いと人間の共存という思想の下に集まった人々の国で、最盛期には王国と並ぶ2大勢力となっていた。また外界との交流も非常に活発で独自の超高度科学技術も持っていたとされる。しかし、敗戦後は王国軍により占拠され、以後現在までに、首都を含めかつての領土には数人の軍の研究員以外に立ち入った者はいない。

なお現在はロッソ共和国のある地帯は寒冷地に設定されており、プログラムの行われる12月下旬だと雪もそこそこ降るような寒さになる。

外部世界設定

多少の領土の変動、国の増減はあるけれども、現在の世界情勢から極端には変わっていない。しかし先進国の数が増えたため、国際情勢は非常に複雑化している。ただ武力衝突を引き起こす程では無く、国際情勢は表向き平穏。各国ともグローバル化(not西洋化)が進み、人種的には混血や移住者の増加が進み、どの国も主要都市は国際都市の様相を呈している。

日本は、ブラジル・ロシア・インド・中国のいわゆるBRICsなどの経済成長著しい、現在で言う所の新興国に押されて経済的地位が相当低下し、隣国であり世界でも有数の大国である中国の軍事力を前に後手後手に回ってきたが、魔法使いが多数誕生し続けていることから世界中から良くも悪くも注目されている。一時はパワーバランスが崩れて近隣諸国と戦争寸前まで行ったものの、「世界魔術師連盟」の設立、連盟による魔法使いの管理によりかろうじて食い止められた。

王国が建国してからは、魔法使いを輩出する数も多いことから王国との関係がある程度親密になる。これはまた近隣諸国に対し軍事的にも威圧になり亡国の憂き目に会わずに済んでいる。また魔法使い一人当たりにつき国と魔法使いの保護者に対価を支払う条約を結んだが、この条約により資源が乏しい状態は解消され、経済的にもアジアの主要国の一つという立場をかろうじて守り続けている。しかし皮肉なことにこの条約に対する反対運動が最も激しいのも日本である。

米国は新興国に押され経済的・軍事的地位は低下したものの、むしろ対外的には謙虚になったと評されることが多い。また西海岸では魔法使いがわりと誕生するため、極端に没落することも考えにくく安定期であると言える。

南アメリカ大陸に関してはアルゼンチン・チリ等で魔法使いが誕生するが数が少ないため、国家間バランスはほとんど変わっていない。

ヨーロッパ各国は新興国の躍進と魔法使いの出現による経済的・軍事的パワーバランスの変動に対応するため、国としての外枠は維持されているものの、EUとしての枠組みが今より重視されている。緩やかな2重統治体制の状態であり、経済的・軍事的結びつきも強い。

中近東地域やロシア等の石油産出国では軒並み石油が採れなくなり地位が急低下している。それまでに貯めていた石油マネーをフルに駆使して新産業の開発を進めている。またこの辺りでは宗教紛争も相変わらず続いている。

この他、ユーラシア大陸中央部、アフリカ大陸等は現在の延長線上にあり国家間のパワーバランスも特に変わっていない。